さよならベバリン

 昨日はちょっと調子に乗りすぎたみたい。でも、面白い漫画サイトって買った漫画について語ってるという印象があるんだが。まあいいや。ただね、流し読みした作品を批評するってのがどれだけ無謀なのかってのはわかってほしいね。寸評ならごまかし効くだろうけど、一定の文章費やすとたちまちボロが出ちゃう。
 点数とかの評価付けも私は以前から本サイトで何回か否定的なこと書いてたんだけど、今はちょっと許容できるようになっている。やっぱ見た目でわかりやすいしね。それでもせいぜい5点満点くらいかな。小数点なしでね。1点がすげーつまんねー、金返せ。2点がつまらん。3点が普通、読みたきゃ読めば。4点がおもしろい。5点がすげーおもしれー、みんな読め。みたいな大雑把な感じでね。で、本文で具体的なことを書いとくわけ。でもまあ10点満点くらいになると、その1点の違いは何? って私はすぐ考えてしまうし、点付ける方もさ、満点つけるのもったいぶるでしょ、絶対に。本人の中の最高傑作が絶対基準としてあって、そこから相対的な評価になれば、当然8点だの9点だのってなるよな。さらに9点同士の作品比べて、こっちが面白かったから9.5点とか。しかも、ランキング化された作品が全て同じ環境で読まれていないとなれば、ちょっと信用できないね。漫画喫茶なら漫画喫茶だけにしとけばまだ甘受できるけど、やっぱ私的傑作は買うでしょ、しかも何度も読むでしょ、余計感情移入するでしょ、ランキング上位は揺るぎないものになるわな、そりゃ。
 私の話をすると、あれらの感想文を書くに当たって、かなり何度も読むけどね。誤読を避けたいし、初読で気になった点が描かれているか探すし。だから、一応全てが同じ環境で読まれていると言ってもいい。初読には多少環境のばらつきがあっても、何度も読み込むことでその差を埋めるのね(短編の感想が多いのは何度も読めるってのが一因)。だから逆に、一読であれだけの感想を書けてしまうってことに驚くこともある、正直。私には怖くて出来ん。ああ、でも映画の感想はほとんど一回観ただけで書いてるな。集中力の差かね。それって読書の集中力が私にないってことかよ……
 さて、話変わるが、坂口尚の作品集だかイラスト集、買った人いるんかね。出版社から案内状が届いて、さらに締め切り間近のハガキも来て。そりゃね、ファンだかんね、買いたいですよ。短編集全5巻をこつこつ買って、さらにBOXも買って、結構出費きついっすよ、それは買った人全員に言えることだけど。でも今回に限っては、なんか腹が立ったんですよ。締め切り直前まで買うかどうか悩んだんだけど、8月下旬に来たハガキがなんか早く買えボケって催促されているみたいで、その気が失せちゃったんだ。10080円だよ。しかも限定品。私がこれまで買ってきたのは、坂口尚という作家をたくさんの人に知らせるためを思えばこその一念なのよ。もちろん未発表作品を読めるという嬉しさもあるけど、それよりも、坂口漫画が書店に並ぶ、その幸福感、いつでも誰かが買えるぞっていう喜びなのさ(もちろん一定期間売れなきゃ返品されるんだろうけど)。でも限定品。意味ないじゃん、一部書店で販売されるみたいだけど、誰が買う? ファンしか買わないじゃん。ファン増えないじゃん。いや、まあ私も本サイトで宣伝に励めばよかったとは思うよ、感想いっぱい書けばよかったよ、至らない点はたくさんある。でも、腹立ったのはここからよ、この出版社のファンの情けにすがった商売なんだよ。出版に尽力した方々には頭が下がるし、やはり坂口作品を後世に伝えなければならぬという使命感もあったと感じるし、私も遺すべきだと思う。だからって10080円はないよな、洒落になってないよ。採算が取れないって言われても、こちとら買ったところで感想もままならんのだよ、感想読んで、よし買おうという人がもし現れても買えないし。ファンだけがあれいいよねーこれいいよねーって言うあうだけ。
 よしわかった、坂口作品の感想書くよ、私は。それくらいしか出来ないから。作品集買わなかった代わりに、短編集からいくつか選んで書くよ。うん、そうしよう。それで許して。